鴨志田農園を視察

東京都三鷹市にある鴨志田農園を視察しました。


雲孫財団では、雲孫世代(9世代)にわたる長期持続的な社会を探求する中で重要な要素として自然環境に着目し、「人々が自然環境に手を入れながら保全し再生していくサイクルの構築」について試行錯誤しています。


鴨志田農園では、自家製完熟堆肥を利用して土着微生物を活かした無農薬・無化学肥料の農業を営みつつ、地域の各家庭の食卓との循環を生み出す取り組み(サーキュラーエコノミー型CSA)が行われているという話を伺い、視察に行きました。

自家製完熟堆肥については、落葉堆肥・草質堆肥・牛フン堆肥・土ボカシ・モミガラ堆肥等を利用されているそうで、これらの堆肥が土壌を豊かにしながら栄養価の高い作物の収穫を可能にしています。実際に収穫されたお野菜を頂きましたが、とてもみずみずしく甘みがあり美味しかったです。

例えば牛フン堆肥であれば動物性でコクが出やすいため火を入れる野菜の栽培に使用する、というように、それぞれの野菜に適した堆肥の利用を研究しながら栽培を続けられているそうです。

サーキュラーエコノミー型CSAについては、地域の各家庭に籾殻や米ぬかなどを予備発酵させた床材を配布して生ごみを入れてもらい、いっぱいになったら農園に持ってきてもらって二次処理をして堆肥化し、その堆肥で作った野菜を届けるというサイクルを回しています。

視察中にも、地域の方が農園を来訪され、野菜の受け渡しをしながら交流している様子が見られました。Instagramなどで地域の方向けに行う鴨志田農園の野菜を使った料理教室の紹介などもされており、地域との交流拠点になっている様子も伺うことができました。

土壌の改善を伴って美味しい野菜づくりを実践しつつ、それを通して地域とともに循環の仕組みをつくっている様子を視察することができました。


鴨志田さん、ありがとうございました!

雲孫ブログ

一般財団法人雲孫財団について、活動報告やお知らせを掲載しています。